Labas、 こんにちは。
明日からまた学校が始まりますね!
夏休みが明けるのは嬉しいですか、悲しいですか?16年間リトアニアの教育制度で過ごしてきた私は、両方の気持を感じたことがあります。小さい頃は夏休みが長く感じて、早く学校に戻りたい気持ちが強かったです。けれども、年を取れば取るほど「休みがもう少し長く続いてほしい」気持ちが増えていきました。とは言っても、どちらの気持ちになるかは、夏休みの過ごし方次第でした。
八丈島の夏休みと言えばやはり海ですね。身近にある海は暑い日々からの救いになります。海遊びは夏休みの大きな一部だとしても、他にもやることがたくさんあります。だいたい1ヵ月半の間授業が行われませんが、部活動、宿題や他の課題があり、完全に学校から離れることはありません。一方、リトアニアの夏休みは6月中旬から始まり9月1日まで続きます。日本に比べて+1月の休みになります。2ヵ月半の間学校は休みになり、部活動も、宿題もありません。では、その期間子供は何をしていると思いますか?
普通の日常生活にある友達、趣味、外や室内遊びの過ごし方以外、リトアニアには大きく三つの夏休みの過ごし方があります。一つ目はサマーキャンプです。サマーキャンプはリトアニアで非常に人気があり、子供は興味がある分野(自然、宇宙、音楽、スポーツ等)を選んで、集中して取り組むプログラムや一週間泊まり込みのキャンプに参加します。サマーキャンプの場所は国内、国外の両方があります。夏休みの間2~3つのキャンプに参加することも珍しくありません。二つ目に、日本と同じように数週間祖父母宅で過ごすことも一般的です。地方にあるおじいさん、おばちゃんの家に行ってそこでのんびり時間を過ごしています。最後に、夏休みは子供が長く休める時期だとは言え、親も長く休む傾向があります。2~3週間の休みを取って、家族で旅行したり、サマーハウスに行ったり、水遊びしたり、友達と過ごしたりすることが多いです。どれにしても、夏の間イキイキとした雰囲気がよく感じられます。
しかし、どうしてリトアニアの夏休みはそんなに長いのでしょうか?私もそれを疑問に思ったことがありますが、その理由は気候にあるのではないかと思います。昔からリトアニアは9月の初めから5月ぐらいまで寒い季節でした。春は自然が目覚めて、気候が暖かくなってくるけれども、夏に入ってから本当の盛りになります。日々が長くて、暖かくなって農業に適した季節です。農業の収穫で忙しい夏の間に子どもたちの手を借りて、家の手伝いをさせることが多かったのです。秋が近寄ると少しずつ寒くなり、収穫の仕事を終え、少しずつ室内の生活に戻ります。昔の生活を決めていた気候は今もあまり変わらず、同じサイクルを繰り返しています。寒い時期を乗り越えるために食糧を貯える必要はなくなったけれども、夏の間に心や体をチャージする必要は残っています。寒いと暑いの間にある秋は自然と社会的な区切りになります。そして9月1日が代表的な変化の区切り点になっています。
日本は4月になると学校も社会も新年度に入ります。リトアニアには、公式な「年度」という考え方はないのですが、夏休み明けの9月1日が学校としては新年度の始まりとなり、進級や進学の時期です。学校の年度に合わせて9月1日が社会的にも新しいスタートを切るタイミングになっています。日本の子供もリトアニアの子供と同じように秋から学校に戻ります。リトアニアでは新年度、日本では新学期が始まります。今、私は暖かい八丈島にいるので、あまりリトアニアの新年度の雰囲気にはなっていませんが、今年は皆さんと一緒にゆっくり、急がず夏っぽい9月を楽しみます。
また今度、IKI!