6月10日の朝早起きして、1時間以上の散歩に出かけました。途中から雨が降ってきて、目的にしていた底土港にたどり着かず、服が濡れたまま家に帰ってきました。天気予報を確認せず出かけたので、しょうがないことでしたが、このまま楽しみにしていた9時から始まる田んぼまつりは延期になると思って何かをする元気がなくなっていました。その元気を取り戻したのは防災無線の田んぼまつり(田植え)は予定通りに行うというお知らせでした。
私にとって田植えは「THE日本」の一つです。日本中で田んぼを見かけ、お米がスーパーで販売され、多くの人の食事になっています。リトアニア人もお米を食べますが、ほとんどは輸入され、私はリトアニアで田んぼを見たことありません。お米の育て方もよく分からなくて、防災無線のニュースを聞いたら「よっしゃー!THE日本【田植え】を体験しよう!」と思いました。
会場に来てすぐ気づいたことがありました。普通のお祭りだとお客さんが中心にならなくても、雰囲気を楽しめればいいのですが、田んぼまつりの面白い点はお客さんがお祭りの主役になって、自らお祭りを行うことです。開会の挨拶を聞いてから、まず皆さんが田んぼに入りました。裸足で田んぼの中に入ったとたん足が沈み、ぬちょぬちょしてビックリしました。底が見えなくて、何を踏んでいるか分からなくて、不安でした。隣の人が「大丈夫大丈夫、安全だよ、ゆっくり歩いて」と応援してくれたおかげで新しい感覚に慣れようとしました。全員が田んぼの中に入ったら、約60人が1列に並び、田んぼの両側にいるスタッフが縄を張りました。縄に沿って合図に合わせて苗を植えてから一歩さがって、同じ作業を繰り返しました。7回ぐらいしたら、ワクワクが落ち着いてきて、飽き始める子供もいました。幼児の気持ちを私もよく分かって、やることが簡単とはいえ、皆でペースを合わせて作業するのは思った以上時間がかかっていました。私は作業と作業の合間に隣の仲間と話したり、田んぼを眺めたり、自然を楽しむことで時間を楽しく過ごそうとしました。
諦めず頑張って作業をしたら、1時間半で田植えを終えることができました。手足の泥を近くの水道で洗ってからよく頑張った祝いに参加者に配られていた新鮮な八丈島産ジャガイモを食べに行きました。味はリトアニアのジャガイモにそっくり、めっちゃくちゃ美味しかったです!そして芋をバターで食べることが好きな私はたくさんの人がマヨネーズを付けてジャガイモを食べる姿に驚きました。
この新しい発見と「THE日本」の田植えができたことは、より深く日本の文化を知るきっかけになりました。苗は育ていくところを見守ってあげないとですね。